日本財団

在宅ホスピスHOSPICE CARE AT HOME

にじいろのいえ vol.1

-物語を紡ぐ家-

平成26(2014)年4月に開設した「にじいろのいえ」は、今年、開設五年目を迎え、全国ホームホスピス協会のレビューを受けて認定されました。パンフレットには「「物語り」を紡ぐ」とキャッチコピーがあります。これまでどのような物語りが紡がれてきたのでしょうか。管理者の今野まゆみさんにお話をうかがってきました。

今野さんはにじいろのいえを立ち上げる前に、爽秋会岡部医院で十年間ケアマネジャーをしていました。平成25(2013)年に亡くなられた院長の岡部健医師は名取市、仙台市で在宅ホスピスケアを牽引してこられた方で、東日本大震災の折にはご自身が末期がんでありながら被災者の支援に活躍され、打ちのめされた人々に勇気と力強いメッセージを送られました。

その先生の薫陶のもとケアマネジャーを務めてきた今野さんには、在宅ホスピスの経験と知識、何より仕事を通して得た相互の信頼とネットワークがあります。

もともと今野さんの知人がデイホスピスをしてこられた家。震災後の住宅不足のなか、ここが見つかった時は本当に嬉しかったと言います。

門を入ると広い敷地に2階建ての家屋、1階の日当たりのよいウッドデッキが目に入ります。車庫から傾斜のある渡り廊下が玄関ポーチに続き、車椅子をおして入れるようになっています。敷地の裏手は山田北前緑地の林です。

入居者は現在8人、ホームホスピスの基準(5、6人)からすれば少し多い人数で、中に入るとやや手狭です。じつは、敷地の奥にあった畑がいま更地になっており、来年(2019年)、もう一軒そこに建てる予定で、それまで辛抱願っています。

住人は現在、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方が3人、頸椎損傷の方が1人、がん末期の方が2人、肺疾患の方が1人、くも膜下出血後遺症の方が1人です。そのうち胃ろうを造設している方が4人、気管切開して人工呼吸器をつけている方が2人、ALS患者のお1人は気管切開をしないと決めておられ鼻マスクで対応、と住人のほとんどが高い医療ニーズを持っておられます。

ALSの方は皆さん60代前半、頸椎損傷の方は40代、住人の平均年齢は他のホームホスピスに比べると若いようです。彼らの暮らしのお手伝いをしているスタッフは13人。スタッフも若い人が多く、全体に明るく生き生きとした雰囲気です。通常は日勤4人、夜勤1人、お料理方が1人、掃除洗濯が1人です。

Vol.2 へ続く